今日はいつもナイスな質問をくれる生徒さんからのお答えです
いけばなには「矯める(ためる)」と言う工程があります
今回のお稽古で植物のもつそのままの姿を生かそうと思って
矯めることはしなかったそうです
全部矯めないといけないのか?
答えを言えば全部矯めなければいけないことはありません
植物はそれぞれ個性的なラインがあったり
花の向きもいろいろ
その植物のもつそのままを「生かす」ことはとても大切です
そのままで美しいものもあれば
少し手を加えるともっと美しく扱いやすくなるものが多いです
今回は手を加えると扱いやすくなる
葉物の代表で簡単な例を撮ってみました
一本のレモンリーフがあります
このラインが自然のままで生きるか実験です
普通に挿すとこんな感じ(わかりやすいようにひまわりを添えました)
真っ直ぐなひまわりの軸に対して
葉の表を上に向けようとしたら
中心から離れてしまいます
この隙間が目立ち過ぎてしまい
ひまわりの花とレモンリーフの葉が離れて見えて調和していません
レモンリーフの生かすべきところは「葉」
軸を矯めまっすぐに戻します
この1mm単位歪みが上に行けば行くほどcm単位で開きを生みます
横から見ると一枚全然違う動きをしている葉があります
流れを統一するために外します
上にも裏を向いている葉が一枚いますが
取り過ぎてもあとから戻せないので置いておきます
長さも器にあった長さに調節し
ひまわりの軸に合わせ生けます
やっぱり先ほど気になった一枚の葉
下を向いてしまうので外します
ひまわりも少し長かったので切りました
レモンリーフが生き生きと見えませんか?
すっぴんも美人だからといって
寝起きそのまま遊びに行く人もいないのと同じで
少しだけ身だしなみを整えることが大切
特別な時はもっと手をかけてあげることで華やかさが出ます
人も花も同じ
上手な人は見えないところでたくさんの手をかけています
慣れれば簡単なことで
いけばなをする上で一番大切なことかもしれません
花全体と器と空間が調和して「いけばな」だということ
ひとつの枝や花が目立って違う動きをするのは不自然
枝にしても枝先すべてが意志を持って流れを作ることが大切です
剣山に刺さらない
向いて欲しい向きに挿せない
そんな時は軸が曲がっているか、切り口が違う物かが90%です
無造作に生けてありそうなお花でも下処理がたくさんしてあったりしますよ
少し涼しくなってお花も持つようになってきたかな?
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